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呼ネットは人工呼吸器ユーザー同士の情報交換、交流を目的として活動しています。

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〒192-0065 東京都八王子市新町2-5 コスモリード八王子2F-15

活動実績What We've Done

呼ネット 設立記念学習会  2009年3月20日(金) @東京国際フォーラム

     呼ネット設立記念学習会の写真

沢山のご支援を頂き、無事終了しました!
80名の参加があり、「呼ネット」発足に皆様が協力してくださり、大変感謝しております。
お待たせしました!記念学習会の様子をUPしましたのでご覧ください!!!!

<第1部 さくら会 橋本みさお様 基調講演>

     呼ネット設立記念学習会の写真

橋本様の基調講演の様子です。
時おりユニークなトークを交えながら、外出の様子などを語って頂きました。発声が難しいため、介助者の方を通した口話で語って頂きました。まずはネットワーク結成に対してお祝いの言葉を頂きました。

1、さくら会の中村さんより・・・橋本みさおさんのプロフィール紹介と団体の結成経緯説明

85年 32歳のときALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症
89年 練馬区へ転居、保健士を中心にした在宅ケア支援開始
93年 1月 人工呼吸器をつける
    5月 在宅生活を開始
       24時間の他人介護を実現

〜患者の見舞いを契機に、ピアサポート「さくら会」を結成。04年NPO法人になる。


2、飼い犬のポンちゃんと人工呼吸器をつけて街へ出てます!!(飼い犬のポンちゃんと)

・新幹線利用が多いです(多目的室を利用してます)で京都・奈良へ。奈良公園では鹿に襲われました。
沖縄都市モノレール「ゆいレール」も利用しました。北海道の電車内の車椅子スペースは狭く、売り子のワゴンが通れないというアクシデントもありました。

・宮崎旅行でふらりと美容室に行きました。旅行(デンマークでも)でふらりと美容室に行くそうです。(予約なし飛び込みで店に入り、切ってもらいます。
店の方は驚かれますが、人海戦術でなんとかなっちゃいます)

・飛行機では、他の客より先に搭乗し、最後に出て行くという利用です。(デンマークなど)

・野球観戦で東京ドームにも行きました。大リーガーのロジャー・クレメンスに会いました(グランドに上がるスロープは斜度がきついです!!)

・スマップのコンサートで名古屋まで行きました。


3、最後に

「これからも自分を前面に出してベンチレーターの自由のために、みんなと一緒に戦っていきましょう」


質疑応答

「Q1 明るいキャラクターは病気になる前からですか。どのようにしてできたのですか。山(困難)を乗り越えることで・・・」

 A1 山を乗り越えるのは嫌いです。もともとポジティブな性格です、麻生首相並みに


「Q2 NHKクローズアップ現代“私の人工呼吸器を外してください”〜「生と死」をめぐる議論〜(09年2月2日放送)の中で、柳田邦男氏がされた発言「完全閉じ込め症候群(total locked-in:TLI)という状態は深海で1人で置きざりになって、外観を感じられない」についてどう思われますか。」

 A2 その状況にない者が語るべきではないと思います。尊厳死なんてないのです。生きてるからこそ尊厳があるのです。



<第2部 TILベンチレーターネットワーク説明>

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呼ネット事務局メンバーです。
左から→落合勇平(CIL小平) 代表:小田政利(CIL北) 野口俊彦(TIL) 副代表:海老原宏美( CIL東大和)小日向一弘 ( CIL東大和)

<第3部 意見交換会>

4グループに分かれて、テーマ別の意見交換会を行いました。


@呼吸器の検討、受容、導入

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参加者の意見として・・・

呼吸器を付け始めた方でまだ受容できてないが、どうサポートしたらよいか分からない。受容できた方の話を聞きたい。
知識がないに等しい。どのようなタイミングで使うのか、どのようなタイミングで進めるのか?
年に何度か肺炎をやる、NTVの本を読むとわかることが多い。皆も病院へ行き、呼吸器やカフマシーンに慣れた方が良い。呼吸器に依存してしまうのが多い。
施設にいる呼吸器ユーザーをいかにサポートしていくか。
気管切開でベンチレーターだと雑菌が怖くて神経質になり部屋にこもってしまう。Oさんにも慣れていくと地下道の雑菌の多いところで吸引、回路に穴が開くと水道の補修に使うビニールテープで補修する等で対応。ベンチレーターが万が一壊れてもアンビューバックがあれば生きられる。
夜間に不安があり、呼吸器の使用を検討中。調べたら無呼吸もあった。医者は酸素吸入をしようかと言っているが不安。
肺の調子が悪く検査したらデータは良かったが、障害が進行性なので将来使うかも不安。どうなった時に呼吸器を使えばよいか分からない。肺炎になった時は遅いと思う。


A医療的ケアって大丈夫?リスクとメリット

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参加者の自己紹介

具体的に医療を利用して生活することについて
呼吸器の使用法について、病院からの指示に基づいたものなのか?
実際、医療ケアを同意書なしでやったら罰せられるのか?

「医療的ケア、やって大丈夫?リスクとメリット」その名の通り、人工呼吸器をつけることにより、利用者の身体状況が改善されることがある反面、介助者・事業所がリスク面で事故の不安を大きく持っていることが実感を伴って感じられました。利用者がそうした声もしっかり耳を傾け、事前の研修、ケア実施後フォローアップをする等、医療者サイドとスクラムを組んでいく必要性があると思います。


B介助者から見たベンチレーター

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参加者の意見として・・・

行政や医療からの規制の厳しさによる介助者の限界と親の負担
研修ではアンビューバックの使い方まで教わることが少なく、緊急時に対応しきれない現状。
必要性があるのは感じているが、法で明確に許可されていない行為はしたくないという介助にあたっての不安。
簡単な研修でも痰吸引はそれほど難しくなく、構えることはないという経験談。
現場では杓子定規ではなく、利用者主体での柔軟な対応で介助にあたっているという経験談。
医療的ケアが必要な利用者さんがいても、介助者への理解を求めるための派遣の難しさ。
人工呼吸器ユーザーも介助者がスムーズに介助を行えるまで待てるようになって欲しい。そうすれば医療的ケアがあったとしても介助に入る負担は軽くなる。

介助にあたって大切なのは信頼関係である。それは「人工呼吸器」を使用している、していないという問題ではない。
カニューレはピアスと利用者が伝え、介助者も車椅子の押し方、体位交換、衣服の着脱などと同じ目線で特別視せずに行おうとしても、1度2度の研修や介助で手際よく行えないからダメとすぐに評価されるのは、介助に入るにあたって大きな負担となる。そこを利用者・事業所に理解してもらえれば、医療的ケアがあったとしても介助に入りやすくなるのでは。


C人工呼吸器を使っての生活、外出ってどんなもの?

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外出について人工呼吸器利用者の意見
タクシー、電車で外出する。新幹線を使用し青森まで行ったことがある。
駅などではエスカレーターを使用することもある。エスカレーターやエレベーターがない駅では人力で階段を上ることがある。ストレッチャー式の車椅子の場合、6人ほどの人手が必要。

遠出の外出の際の介助体制は基本的に2名。雨の日はビニールシートをかぶり、かっぱの代用として使用。
外出の際は少なからず3名の介助者が必要。坂が多い地方では介護タクシーも必要になる。人工呼吸器当事者も外出が大変だろうと気を使ってしまい、外出を控えてしまう現状もある。
→外出できないのはサポート体制が確立されていないのも要因のひとつ。

都内の電車の電源の確保について
新しい車両では座席の下に電源がある場合が多い。中央線など車椅子スペースに電源が設置してある。

ヘルパー体制についての意見
1日2交代で、ヘルパー数は5名の方もいた。事業所を一箇所しか使用していない方もおられる。時間数の問題などもあり、一概に言えない現状がある。ある市では月430時間が上限。また、ある区では家族がいるという理由で1日24時間もらえず、1日21時間のところもある。自治体によってバラバラなので、自治体に対しての交渉術も勉強していくことも今後必要。

バッテリーについて
自己負担の方が多かった。


ご協力いただいた関係団体のみなさま、ご参加のみなさま、どうもありがとうございました。

バナースペース

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